プロフィール

Author:新板橋クリニック
平成18年4月1日東京都板橋区、都営地下鉄三田線新板橋駅より徒歩1分に、清水公一を院長として、新板橋クリニックを開設いたしました。
消化器・胃腸科、外科を中心に、一般内科、肛門科を診療いたします。生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症など)の診療を行い、身近なかかりつけ医(ホームドクター)として、また予防医学にも力を入れ、温かくわかり易い診療で近隣の皆さん方のお役に立てるように努力して参りたいと思っております。
がん治療(早期発見・診断、手術、化学療法、緩和医療)に長く従事していたことから、がん集学的治療を行う腫瘍センター(オンコロジーセンター)を併設いたしました。
また人間ドック、消化器がん専門ドックなどにも力をいれております。
検査設備としては、上部内視鏡検査(咽頭・喉頭・食道・胃・十二指腸)及び下部内視鏡検査(大腸)(いわゆる胃カメラ・大腸カメラ)、レントゲン透視、超音波検査(エコー検査)、心電図等充実させております。
院長や医師の豊富な経験をもとに、近年ご要望の多いセカンドオピニオン等のがん医療相談も予約制で行っておりますのでご相談ください。

医療理念

医者と患者という人間同士が、健康・病気を相談しながら共同で診ていくことを目指します。人を思いやり、安心と満足をもたらし、心身共に幸せにできる医療を目指して行きたいと思っています。

新板橋クリニック

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新板橋クリニックからのお知らせブログ、診療案内や、病気のお話など
しっていそうで しらないはなし 「睡眠・脳波・意識」:その3
「睡眠・脳波・意識」


第3回:「睡眠」と「覚醒」の違いをしる方法?



教えて〜。Google先生。検索してみましょう。


・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


A: 検索してみました。


「脳波」ですね。


脳の活動を、脳波で測定する方法が発見されたのは1920年代です。医学研究者は、脳波を測定することで、睡眠と覚醒の定義する試みをしました。


それでは、脳波を測定することで、睡眠や覚醒をどのように定義したのでしょうか?



つづく

病院では決して教えてもらいない糖尿病の治し方:リセット医療 Part 1
リセット医療シリーズ 監修 清水 公一

[「病院では決して教えてもらえない糖尿病の治し方」

新板橋クリニック 清水公一院長が、糖尿病の原因やしくみ、病気の症状、治療方法などについて解説します。また、病院では、決して教えてくれない、最新の食事療法や、行動変容プログラム、リセット医療についてくわしく解説しています。一生、病院に通いながら、服薬やインスリン治療を受けなくてはならなかった時代から、糖尿病を卒業できる時代になりました。

リセット医療の概要と糖尿病について、学ぶことができます。

病院では決して教えてもらいない糖尿病の治し方

全編ご覧になられてください。

ありがとうございます。

新板橋クリニック 院長 清水公一


Part1 ご試聴いただく前に


 https://youtu.be/K3bWeQDmJD8

診療科目の境界線なく、どんな症状でも気軽に受診できるクリニック
―先生の地元も板橋とのことですが?


大学卒業と同時に板橋に住むようになり、それ以来ずっと住んでおります。人生の半分以上は板橋で過ごしてきましたね。とても優しく人情味のある方が多く、住みやすい街だと思っています。そんな地域の方々が病院を探して大変な思いをすることがないよう、「ここに来れば何でも診てもらえる、安心して相談に乗ってもらえる」というクリニックを作りたいと思い、2008年4月に当院をオープンしました。今からふりかえると、長いようであっという間の10年ですね。
新板橋クリニックが取材を受けました
新板橋駅から徒歩1分、国道17号沿いにある「新板橋クリニック」は、個人の医院とは思えないほどの規模と設備を持つ地域のためのクリニック。「風邪を引いた」「頭が痛い」といった日常の診療から、専門の消化器外来・内視鏡による検査と治療・ガン治療・人間ドック・訪問診療まで。地域医療に必要なすべての診療を提供している。そのため総合病院レベルの治療を、気軽に地域で、その場で受けることができる。そして、個人医院ならではの、きめ細やかなフォローが受けられるので、周辺の地域の人にとってはまたとない頼れるホームドクターと言えるだろう。院長の清水公一先生は、優しくソフトな雰囲気のベテランドクター。「地域の方々が困ったときに、ここに来れば何でも診てもらえる、安心できるというクリニックにしたかった」と語る、清水院長。常に患者の立場に立った、丁寧な治療を実践している院長に、静かな笑顔の中に秘めた医療への熱い想いをお聞きすることができた。(平成28年5月取材)
ソケイヘルニアについて
鼠径ヘルニアの種類

鼠径ヘルニアは、外(間接)鼠径ヘルニアと内(直接)鼠径ヘルニアとがあります。詳しいことは難しいので省略します。とびだし方や、手術法も多少違いますが、基本的にはそれほど違いがあるわけではありません。また、一般的には大腿(だいたい)ヘルニアも鼠径ヘルニアの中にいれて扱っています。

ソケイヘルニア分類


鼠径ヘルニアの原因


鼠径ヘルニアの正確な本当の原因はわかっていません。しかし、おこり方に関係することには、ある程度考えられていることがあります。
子供のヘルニアと大人のヘルニアでは違うと考えられています。

子供のヘルニア 

子供のヘルニアでは、母親の胎内(たいない)にいる頃、精巣がおなかの中から睾丸(こうがん)の中まで移動しますが、それに伴って腹膜が睾丸内まで降りてくるとされています。女児ではもちろん精巣がありませんが、同じように腹膜が降りてくるとされています。
この腹膜がとびでたものは、正常には閉じてしまって、その跡もなくなりますが、ヘルニアの子供ではこのとびだした腹膜が閉じずに開いている状態、つまり腹膜の袋状の突出としてヘルニア嚢がある状態です。
しかし、どうして正常な子供ではこの腹膜のとびだしたものが閉じてしますのに、ヘルニアの子供では閉じないのかの正確な原因はわかっていません。

成人のヘルニア


成人のヘルニアの原因についても本当の原因はわかっていません。ただし、おこりやすい状態についてはわかっていることもあります。
成人でも30~40歳代の比較的若い世代と、70歳以上の高齢者では少し違います。
若い世代では、ほとんど外鼠径ヘルニアで、日常の行動のなかで、ふつうの人以上におなかに圧のかかる状況がある人におこりやすいといえます。たとえば思いものを持ち上げることの多い人などです。しかし、そのようなことがなくてもおこる人がいますので、やはり生まれつきなりやすい人がいることもあるように思います。
高齢者の場合には若い人と違って、筋肉が衰えて弱くなったためと思われる例が多いようです。そのために80歳代のひとにもみられることになります。

鼠径ヘルニアは遺伝するか

鼠径ヘルニアは、普通の意味では遺伝する病気ではありません。しかし、両親のいずれかがヘルニアであったという人もいることも事実ですので、ある程度なりやすい身体の構造になっていることも考えられます。ヘルニアの本当の原因はわかっていませんので、断定的なことはいえませんが、ある程度素質をもったひとがなりやすいといえるかもしれません。

鼠径ヘルニアの症状

鼠径ヘルニアの症状は、おなかに力が入ったときに鼠径部がふくらんだ状態になります。このふくらんだ状態では、不快感程度で、痛みがないのが特徴です。ふくらみ方は人によってさまざまです。気がついた時にはそれほど大きくなくても、徐々に大きくなります。このふくらみは、おなかに力が加わらないときには自然にへこんでしまうことです。もっとも、押すとへこむという場合もあります。
しかし、人によっては鼠径部に痛みを感じる場合もあります。多くはふくらみに気づいたはじめの頃で、ある程度期間がたってしましますとあまり痛みを感じなくなることが多いようです。

嵌頓(かんとん)について

嵌頓は、とびだしたヘルニアの内容がもとへ戻らなくなった状態をいいます

ヘルニアカントン

この嵌頓の状態では、ほとんど例外なく痛みを伴います。かなり強い痛みですから、普通の人の場合にはこれを我慢することはなかなかできません。また、膨らみは硬くなりいつもの膨らみとは全く違った状態となりますので、この状態になりますと、よほどのことがないかぎり患者さん自身医師を受診することとなります。
ヘルニアの内容は大部分小腸ですから、これがとびでて戻らなくなりますと、小腸はヘルニア門で締めつけられて、小腸を養っている静脈がまず圧迫されます。するととびでた小腸は鬱血(うっけつ)しますので、小腸はむくんで厚ぼったくなり、ますます戻りにくくなります。さらにこの状態が進みますと、むくみによって小腸の動脈も圧迫され、動脈の血液の流れも悪くなり、小腸への血液がいかなくなり、ついに小腸は血行不全の状態となり、小腸壁が壊死(えし)(死んでしまう)の状態となります。ここまでの状態になりますと、膨らみの部分の皮膚も赤くなり誰が見ても異常な状態となります。この状態では膨らみの中はどうなっているかといいますと、小腸のなかには大量の細菌がいますので、これらが吸収されて血液中に入り、最終的には敗血症(はいけつしょう)とよばれる危険な状態になります。敗血症の状態はこのように血液中に細菌が証明される状態で、間もなくショック状態になりそのまま治療をしませんと生命が危険な状態となります。実は後に述べます治療として手術をするのは、このような嵌頓の状態になるのを未然に防ぐために行うのです。

鼠径ヘルニアの診断

鼠径ヘルニアは、鼠径部が膨らんでくる病気ですから、一般の人にも分かりやすい病気といえます。症状のところでも述べましたが、この膨らみがお腹に圧が加わった時に出て、静かに休むと凹んでしますのが特徴的です。このような症状に気づいた時には、医師を診てもらうことが必要ですが、後に述べますように原則的には手術が必要な状態ですので、「外科」の医師を受診されることをお勧めします。
鼠径ヘルニアについては外科の医師であれば、症状をお聞きして診察しただけでほとんど診断できます。鼠径ヘルニアの診断のために特別な検査を必要としないのが普通ですが、時には検査を必要とするときがあります。それは、医師の方で診断がすぐできにくい場合です。一部の人の中には、膨らみがはっきりしなくて鼠径部の痛みを訴えてこられる時です。原則的には膨らまないとヘルニアとはいえませんので、膨らんだ状態となった時にもう一度来院していただいて診断するのが一般的です。ただ、ヘルニアとして膨らむ前に痛みを訴える方がおられますので、この時ヘルニアでないと断言することは難しい問題です。このような場合には、私はCT検査をして頂くのがよいかと思っています。

鼠径ヘルニアの治療

鼠径ヘルニアの治療は手術しかありません。
手術をする必要がある最大の理由は、嵌頓を起こす前にあらかじめ手術をしておいて治してしまうことにあります。嵌頓を起こしてそのまま放置したらどのような経過をたどるかについては、前に述べましたように、結局は敗血症という生命に重大な影響を与える事態となりますので、このような嵌頓を起こさないためには手術しかないのです。この点は一般の方には予想されにくいことであり、よく理解して頂く必要のある点です。もっとも、全ての鼠径部ヘルニアが嵌頓を起こすのかといいますと、実際は嵌頓を起こしやすいヘルニアと嵌頓を起こしにくいヘルニアがあります。しかし、どのようなヘルニアが嵌頓を起こしやすいのかは、それほど予想は簡単ではありません。ヘルニア門が非常に大きくて、かなりの量の腸管がとびだしたような「巨大ヘルニア」は、実際は嵌頓を起こす可能性は低いと考えられます。むしろこのような人の場合にはヘルニアが脱出していることによって日常生活に支障をきたすような状態に対して手術が必要ということになります。一般的には嵌頓を起こしやすいヘルニアを区別することはヘルニアの「専門家」にとっても容易ではありません。従って原則としては全てのヘルニアは嵌頓を未然に防ぐために手術するということになります。
もちろん普段の生活の中で、鼠径部がある程度以上膨らんでくる状態は不快な煩わしいことには違いありません。むしろこの理由によって医師を受診される人が多いと思われます。時にはとびだした状態の時痛みを感じる人がいます。これはヘルニア門が狭い可能性があり、恐らく嵌頓の可能性が相当高いと思われますので、早めの手術が勧められます。

手術をする時期

原則としては、診断され次第早めに手術をする必要があります。
一般の内科の医師や、場合によっては外科の医師でも手術の時期はいつでもよいように、患者さんに話をされる方がいるように思いますが、これは正しくないと思います。 
基本的には、今まで述べてきましたように嵌頓の可能性から考えることになります。嵌頓の危険性が高いと予想される例は早めの手術が必要となります。この判断は専門の医師の判断によりますので、それほど簡単ではありません。もっとも分かりやすい例は、前に嵌頓を起こしたことのある患者さんです。その時はいったん還納することができて緊急手術をしないでよかった人です。このような人の場合にはできるだけ早い時期に手術をすべきです。また、数は少ないですが、ヘルニアが出たときに痛みを伴う人の場合には、嵌頓を起こす可能性が高いと考えられますので、早めの手術が勧められます。その他の一般の人の場合には、ご本人がある期間仕事を休むことができ、手術をする医師側の予定手術として計画が立てられる時でよいと思います。また、それほど急がなくともいい患者さんとしては、ご自分がヘルニアに気づいてから医師を受診されるまで数年以上経っておられる方の場合です。常識的に考えられるように多分しばらくはそのまま嵌頓を起こさずに過ぎると予想されるからです。

手術の方法

手術の基本的原理は、おとなの鼠径ヘルニアの場合にはヘルニアの出口であるヘルニア門を閉じることです。ヘルニア内容がとびでている場合には、これをお腹の中へ戻します。この出口を塞ぐ方法にはいろいろあります。以下にいくつかの方法について説明します。
鼠径ヘルニアの手術は、よく原理を理解すればそれほど難しい手術ではありません。手術の目的は、ヘルニアを治すことですから、手術の後にまたヘルニアが起こっては意味がありません。これを再発(さいはつ)といいますが、再発しない手術をすることが求められます。この再発の中には、広い意味で鼠径部のヘルニアとして再発しないことを意味しますので、例えば、外(間接)ヘルニアの手術をして内(直接)ヘルニアとして再発しますと、これも再発の中に含まれます。
手術の方法には、まず鼠径部を切開して行う方法があり、その中には前方(ぜんぽう)アプロ-チと後方(こうほう)アプローチがあります。さらにその中でメッシュを用いる方法と用いない方法に分かれます。一方、腹腔(ふくくう)鏡(きょう)を用いて行う方法があります。腹腔鏡下手術は他の外科手術が腹腔鏡で行われるようになってから始まった手術です。日本ではまだ10数年の歴史しかありませんが、原理的に優れている方法です。いずれの方法でも、最近ではメッシュを用いる方法が一般的となっています。この方法は従来の方法と違って、ヘルニア門を閉鎖するのに筋肉(筋膜)を縫い合わすという緊張(きんちょう)を伴うことがないということが特徴です。その理由は、緊張がありますとある程度時間が経ちますと、どうしても緊張部分の筋肉が裂ける危険があり、明らかに再発の率が高いということが知られるようになりました。

【鼠径部を切開して行う方法】

1.前方からの方法(前方アプローチ)

1-1)現在行われているメッシュを用いる方法(緊張のかからない方法)

いずれの方法でもメッシュはヒトの身体の中にいれておいても全く害がない材料で作られていますので、このメッシュを入れること自体心配されることはありません。実際現在一般化していますこのメッシュを用いる方法は、アメリカを中心とした外国で既に20年近く前から用いられるようになり、安全性が確認されておりますので、わが国でも最近数年間で急速に一般的となりました。また、実際は腹腔鏡手術では、このメッシュを使うことが必須ですので、これが施行されるようになってさらに一般化したいえます。

(1)メッシュ・プラグ法

mesh plug

コーン型のプラグとシート状のメッシュから成り立っています。ヘルニア内容を腹腔内へ戻して、ヘルニア嚢を処理してから、このプラグをヘルニア門に挿入して固定し、シート状のメッシュを鼠径管の後壁(解剖の項参照)にあて、固定します。ヘルニア門を閉鎖するというヘルニアの原則を二重に行うことと、実際やりやすい方法である点から、日本ではもっとも行われている方法です。

(2)リヒテンシュタイン法

基本的には上記メッシュ・プラグ法における、プラグを用いないでシート状のメッシュのみを用いて鼠径管の後壁をおおって、ヘルニア門を閉鎖する方法です。アメリカでは最もよく用いられている方法です。

(3)プロリン・ヘルニアシステムを用いる方法

PHS

2枚のメッシュが中央で結合したような装置で、ヘルニア門からこの一方のメッシュを腹腔内で腹膜の外側に広げて入れ、もう一方のメッシュを腹腔の外側において、上記のリヒテンシュタイン法のメッシュと同じ役割を期待する方法で、メッシュを腹腔内の腹膜の外側に入れるのがこの方法の特徴的な点です。

(4)腹膜外にメッシュを用いる方法(ク-ゲル法など)

kugel

direct kugel

上の2枚のメッシュを用いるのではなく、腹膜外に1枚のメッシュをいれる方法も行われるようになっています。
以上、それぞれメッシュの入れる部位が少しずつ違っています
挿入部位

1-2)従来からの筋肉(筋膜)を縫い合わせる方法

ヘルニア内容をお腹の中へ戻して、ヘルニア嚢を腹壁と平らになる位置で閉鎖して切り離しますことは、その他の手術と同じです。違っている点はヘルニア門の閉鎖するために、メッシュを用いずにもともとの筋肉(筋膜)を縫い合わせて閉鎖する方法です。
古くからよく行われてきた方法は、バッシニ法といって内腹斜筋と鼠径靱帯を縫い合わせて鼠径管の後壁の弱い部分を補強する方法です。この方法では、縫い合わせた部分にはどうしても緊張がかかりますので、縫い合わせた部分が裂ける危険があります。再発率が高いとされます。
マックベイ法(クーパー靱帯法)は、内腹斜筋(筋膜)とクーパー靱帯を縫い合わせる方法で、この方法では大腿ヘルニア門も閉鎖しますので、理論的にはよい方法ですが、筋肉(筋膜)あるいは靱帯を縫い合わせるという緊張がかかるという共通の欠点があります。今でも用いられる方法ではマーシー法があり、これは広がった内鼠径輪を狭くするように縫い合わせる方法で、後壁が弱くない例に用いられます。

2.後方からの方法(後方アプローチ)

この方法は、切開の位置を少し変えて鼠径管の後壁を後方、つまりお腹の内側から見るようにする方法です。

(1)クーゲル法

これはメッシュを用いる方法ですが、少し種類が違う形がある程度決まったメッシュを用いて、ヘルニアとしてでる可能性のある内鼠径輪、鼠径管の後壁、大腿ヘルニア門を一枚のメッシュで内側から覆ってしまう方法です。原理は次に述べる腹腔鏡の手術と同じですが、腹腔鏡を用いないで行う方法です。原理的には優れた術式ですが、一般の外科医には少し手術の時の視野が違いますので、慣れる必要があります。

(2)従来法に準じた方法

鼠径管の後壁を腹腔側からみるように行う方法ですが、最近ではこの方法を行う外科医は少数です。

【腹腔鏡を用いる方法】

腹腔鏡を用いて行う方法は、他の腹腔鏡の手術と同じように、腹腔鏡という内視鏡で画面を見ながら、外科医は直接手あるいは指を用いずに、腹壁に開けた小さな穴から、鉗子といって細い道具を使って手術を行う方法です。ヘルニア手術の原則は全く同じで、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアのヘルニア門を一枚のメッシュで、腹壁の内側(腹腔側)に当てて固定する方法です。ヘルニアの出口となり得る内鼠径輪、鼠径管の後壁、大腿輪を1枚のメッシュでお腹の圧がかかる内側からおおうのは、理論的に優れています。問題は、腹腔鏡手術に慣れていることが条件で、前方からの一般的方法に比べますと、易しい手術とはいえない点があります。
切開するのは下腹部に3~4か所(図)1.5 cm以下の小切開をして、そこから、内視鏡や鉗子を入れて行います。

手術の合併症(がっぺいしょう)

手術を行うことによって起こることの中で、手術を受けた人にとって障害(しょうがい)となるもの(具合の悪いこと)を合併症といいます。その中には、それほど重大な影響がないことと、影響の強いものとがあります。

1. 出血

手術直後から傷を中心として陰(いん)嚢(のう)などまで、紫色になって腫れた状態になることがあります。これはそれほど珍しい合併症ではなく、時に起こることがある合併症で、非常に小さな血管から出血して手術後に主に皮下組織に血液がたまった状態です。この状態に対する治療は、基本的にはそのまま特別の治療をしないことです。この紫色が消えるまで少なくとも2~3週間はかかりますが、必ず自然に皮下に溜まった血液は吸収されますので、全く心配はいりません。

2. 鼠径部とその周囲の腫れ

これは合併症ともいえない状態ですが、手術後間もない時期に傷を中心として腫れた状態をいいます。上の出血と違う点は、特に皮膚の色が変わっていることがないのに、腫れている状態で、軽いものは手術の後には誰にも起こります。手術の反応として組織の「むくみ」がでたという状態です。これも特別な治療を必要としません。同じように2~3週間くらい経ちますと徐々に腫れがひいてきた目立たなくなります。

3. 傷の感染

ヘルニアの手術は特に感染を起こしやすい手術ではありませんので、起こることがまれな合併症です。

4.手術後長く続く痛み

手術後切開した傷の部位を中心として痛みがあるのは、予想された状態ですが、この痛みが1週間以上続く場合には合併症として考える必要があります。
 
手術時間

手術に要する時間は、手術の方法などによって違いますが、約30分から1時間かかります。ヘルニアが左右両側の場合にはこの倍の時間がかかります。

入院期間

入院期間は数日以内です。状況によっては日帰り手術が可能です。これは手術後それほど特別な治療を必要としないためです。しかし、手術ですのである程度痛みはあります。

手術、入院費用

現在の手術の費用は健康保険で決められています。2泊3日の入院の場合には、保険上12~18万円ほどです。仮に患者さんの自己負担が3割としますと、約4~6万円ということになります。ただし、差額のある部屋に入院されますと、その分はさらに加算されることになります。

手術後の経過と注意について


1.手術後の痛みについて

手術室から病室へ帰る頃には、ほとんど麻酔がきれていますので、傷の痛みを感じるのが普通です。痛みについては、人それぞれ感じ方の程度が違いますので、あまり痛みが強く感じない人もいますが、多くの人は傷の痛みとして感じます。手術の時には、表面の傷より深いところも処置していますが、普通は奥の方の痛みとしてはそれほど感じません。局所麻酔による手術では、麻酔薬の作用が少し残っていますので、しばらくの間は痛みを感じないかも知れません。また、硬膜外麻酔では、麻酔薬の注入が手術終了前の比較的近い時間の場合には、麻酔薬の影響がまだ残っていますので、痛みは余り感じないかも知れません。
この痛みに対しては、それほど我慢する必要はありません。もっとも軽い痛み止めの方法は、いわゆる鎮痛(ちんつう)薬(やく)を服用する方法です。この鎮痛薬は他の痛みの場合にも使いますが、胃をあらすことがありますので、注意が必要です。胃の粘膜を保護するような薬を同時に飲むのも一つの方法で、空腹ではなくむしろ食事から時間が経たないうちに飲んだ方がよいと思います。この薬はしばしば退院後も使用します。
もう少し痛みが強い場合には、鎮痛剤として肛門からいれる座薬(ざやく)があります。基本的には飲み薬としての鎮痛薬としては同じですが、胃をあらす心配がないので、鎮痛薬としてより多く量が使える点が違います。
このような方法でも痛みが治まらない場合には、筋肉内注射用の鎮痛薬を使用します。これは相当な痛みでも治まるはずです。
この傷の痛みは、けがをした時を考えて頂ければ分かると思いますが、日一日毎に軽くなっていきます。当日あるいは翌日退院する場合には、鎮痛薬が処方されるはずですので、退院後はこれを服用します。痛みの程度により、毎食後定期的に飲む必要は少ないと思います。普通は1週間くらい経ちますと、日常の動作ではそれほど痛みとして感じることが少なくなります。ごく稀には強い痛みがなかなかとれないことも起こります。これは手術後の普通の経過ではありませんので、担当の医師に相談された方がよいと思います。従来の筋肉を縫い合わせる方法では、手術後の痛みはメッシュを用いる方法より長く続くとされますが、このような特に強い痛みは起こることはほとんどありませんでした。合併症の項でまた述べますが、稀ではありますが問題となる点です。

2.手術後の食事について

麻酔法にもよりますが、全身麻酔でも、特に吐き気などがない場合には、病室に帰って1~2時間後には食事を開始できます。硬膜外麻酔や脊椎麻酔でも基本的には同じように、病室へ帰ってから1~2時間後食事を開始してよいはずです。
嵌頓して、腸を切る必要のあった場合には、ガスがでてから開始するのが一般的です。
局所麻酔の場合には、病室へ帰ってすぐにでも食事をしてもよい状態です。
退院後の食事は、手術前と変わらない普通の食事に戻ってよいと思います。

3.手術後の運動制限について

また、現在一般化しているメッシュを用いた手術では、手術直後から痛みがありますが歩行してもよく、この点が以前の筋肉を縫い合わせる方法と違います。普通に歩く程度の動作で切開した傷が離れ、メッシュが移動してしまうようなことは起こりません。痛みがありますので、それをかばう程度で十分と思います。ただ、重いものを持つことや、足を極端に曲げたりするような変わった姿勢をとることや激しい運動は2~3週間控えた方が無難だと思います。もともとメッシュを用いる方法は、早期から運動してもよいとされていますが、筋肉の間に埋まり込んだ状態で固定されていますので、簡単には移動しないはずですが、強い力が働いた場合には動く可能性のないとはいえないからです。

4.手術後の傷の処置について

以前のように手術後傷を毎日消毒することは必要ないということが知られるようになっていますので、手術の時に傷をテープ様のもので覆ってそのままとする施設が一般的となっています。私どもは1~2日間傷を中心として絆(ばん)創(そう)膏(こう)で圧迫をしています。これは皮下の出血などを防ぐためですので、長くあてておく必要はありません。皮膚の切開創はおよそ1週間で治ります。創は、手術後2日間経てば外から感染することはなく、お風呂にも入ってもよいといわれています。しかし、私どもは2日後シャワーを許可しまして、湯船の中につかるのは約1週間後としております。

再発について


手術後また手術をした方の側がヘルニアになることを再発といいます。ただし、手術しない方の側にヘルニアがでても再発とはいいません。手術法で述べましたように従来からの筋肉を縫い合わせる方法では、10%近い再発率が報告されてきました。これはやはり高すぎますので、最近のメッシュを使う方法が多くの施設で行われ、一般的になりつつあります最大の理由はこの再発率を低くするためです。現在のメッシュを使う方法では、どの方法でも適切に行った場合には1%以下であるといわれます。
もともとヘルニアの手術は比較的易しい手術と思われてきましたが、再発しないことが重要な点ですので、それなりの経験と十分な解剖の理解がないと再発することがあります。手術を受けようとされる方は、このように再発の少ない施設で受けられることをお勧めします。どのような施設で手術を受けるのがよいかは、帝京大学医学部外科に事務局がある日本ヘルニア研究会(http//www.med.teikyo-u.ac.jp/”surgery2”/hernia/hernia.html)に参加している施設が、まず勧められます。





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