プロフィール

Author:新板橋クリニック
平成18年4月1日東京都板橋区、都営地下鉄三田線新板橋駅より徒歩1分に、清水公一を院長として、新板橋クリニックを開設いたしました。
消化器・胃腸科、外科を中心に、一般内科、肛門科を診療いたします。生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症など)の診療を行い、身近なかかりつけ医(ホームドクター)として、また予防医学にも力を入れ、温かくわかり易い診療で近隣の皆さん方のお役に立てるように努力して参りたいと思っております。
がん治療(早期発見・診断、手術、化学療法、緩和医療)に長く従事していたことから、がん集学的治療を行う腫瘍センター(オンコロジーセンター)を併設いたしました。
また人間ドック、消化器がん専門ドックなどにも力をいれております。
検査設備としては、上部内視鏡検査(咽頭・喉頭・食道・胃・十二指腸)及び下部内視鏡検査(大腸)(いわゆる胃カメラ・大腸カメラ)、レントゲン透視、超音波検査(エコー検査)、心電図等充実させております。
院長や医師の豊富な経験をもとに、近年ご要望の多いセカンドオピニオン等のがん医療相談も予約制で行っておりますのでご相談ください。

医療理念

医者と患者という人間同士が、健康・病気を相談しながら共同で診ていくことを目指します。人を思いやり、安心と満足をもたらし、心身共に幸せにできる医療を目指して行きたいと思っています。

新板橋クリニック

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新板橋クリニックからのお知らせブログ、診療案内や、病気のお話など
過敏性腸症候群
新板橋クリニック

過敏性腸症候群
Version 2016.04


下記のことで、「苦しい」「つらい」「なんとかならないか?」と悩んでおられませんか?

 おなかがはってぱんぱんになる
 おなかが苦しい
 ガスがもれる
 げっぷが多い
 おならが多い
 便のにおいが気になる
 おなかがごろごろする
 緊張するとおなかが痛くなる
 緊張すると便にいきたくなる
 便がすっきりでない、いつも残った感じがする
 便にいきたい、いきたい感じがして何度もトイレにいく
 外出するとトイレにいきたくなる
 安心して電車にのれない

過敏性腸症候群かもしれません。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:通称 IBS)は、小腸や大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気の総称です。検査を行っても炎症や潰瘍など目に見える異常が認められないにもかかわらず、下痢や便秘、ガス過多による下腹部の張りなどの症状が起こります。
□ 症状による分類
症状は主に便通の異常です。症状の現れ方によって、不安定型、慢性下痢型、分泌型、ガス型の4つに分けられます。排便に伴い、症状が軽快したりぶり返したりを繰り返します。
不安定型 :
腹痛および腹部の違和感、下痢と便秘が複数日間隔で交互に現れます

慢性下痢型 :
ストレスや不安を感じると腸管運動が亢進し、腹痛と下痢がおこります。

分泌型 :
強い腹痛の後、大量の粘液が排泄されます

ガス型 :
ストレスや不安などでおなかにガスがたまる症状。

しかし、表層レベルに顕在化した症状は、「何か」が原因として生じた身体の反応・身体のくせを観察しているにすぎません。症状による分類では、根治的な治療はおこなえません。症状をおこしている「何か」を明らかにすることで、より根治的な治療が可能になります。

□ より根源的なアプローチ

検査を行なって、胃の病気、胃外の病気が認められないにも関わらず症状が出現するため、現代科学(西洋医学)では、症状がおこる理由を明確に説明できません。しかし、状況証拠からある程度のことがわかってきました。

それは、

 「何か」が症状を引き起こしている
 緊張や感情(怒りや不安、緊張など)で症状が出現あるいは強くなる
 過去のトラウマ、事件などで、一つの価値観・基準・評価が固定化され、それによって、強い感情(不安・緊張など)が誘起され、さらに、身体の反応・症状が起こっている

ということです。

一方、東洋医学では、過敏性腸症候群症状が1000年以上前から知られており、症状の起こる理由が明確に説明されています。

 何かとは「気」そして「血」である
 「気」や「血」がうっ滞、充満している
 感情(怒り、不安、緊張など)が、気の流れの異常を引き起こす

緊張・不安・怒りなどの感情を引き起こす「脳のくせ」が、身体のくせ・反応を引き起こすことが観察されています。「気」や「血」がうっ滞し、充満すると、身体の感覚は、「何か」がつまっていると感じて、症状が出現します。あるいは、緊張によって身体の感覚は、内臓がこわばるように感じて、症状が出現します。

そこで、現代科学と東洋科学を融合させて、過敏性腸症候群の原因を解説すると、


 過去のトラウマ、事件などで、一つの価値観・基準・評価が固定化され、それによって、強い感情(不安・緊張など)が誘起される「脳のくせ」ができる
 「脳のくせ」は、無意識化される
 類似の環境と接すると、無意識に脳のくせがでて、それが、感情をひきおこす

そして、
 感情は、身体の反応・症状を引き起こす

そして、

 「気」がうっ滞・充満する
 「気」が腹部に充満し、緊張状態が加味されて、腹部症状が出現する

つまり、脳のくせが、感情のくせとなり、そして、身体のくせ、症状というように、無意識につながっていく、くせの回路ができあがります。

□ 「コップのしくみ」で発症します

科学の進歩で、さまざまなことがわかってきたことから、21世紀の医療では、人間をコップにたとえます。人間という「コップ」には、いろいろなものがたまります。たまるものには、大きく2種類あります。1つめは、「見えるもの」、2つめは「見えないもの」です。コップにたまった「見えるもの」が、コップからあふれると病気になります。また、コップにたまった「見えないもの」が、コップからあふれてくると、心身の不調が顕現化してきます。そして、「見えないもの」とは、何か?というと、「情報」であり、「緊張」や「感情」になります。コップの中に、「情報」あるいは「緊張」と「感情」がたまっています。だんだん、増えてきて、あふれてくると、心身に症状がでてくるしくみです。これを、「コップのしくみ」と呼んでいます。どこに症状が顕現化してくるかは、個々の人によって違います。コップから「情報」あるいは、「緊張」や「感情」があふれてしまって、さまざまな腹部症状が主体に顕現化した場合を、過敏性腸症候群と読んでいます。



□ 症状はさまざまです

コップから「情報」あるいは「緊張」と「感情」があふれてしまって、心身の不調として顕現化してきているので、個々の方に応じて、さまざまな症状が出現します。また、60歳以上の方では、脳細胞の疲労と脳内物質の枯渇から、脳の誤った認識によって、さまざまなバーチャルな症状を感じます。



 おなかがはってぱんぱんになる
 おなかが苦しい
 ガスがもれる
 げっぷが多い
 おならが多い
 便のにおいが気になる
 おなかがごろごろする
 緊張するとおなかが痛くなる
 緊張すると便にいきたくなる
 便がすっきりでない、いつも残った感じがする
 便にいきたい、いきたい感じがして何度もトイレにいく
 外出するとトイレにいきたくなる
 安心して電車にのれない



□ 過敏性腸症候群の治療


過敏性腸症候群の発症のしくみである、「コップのしくみ」を理解することで、適切な治療方法、そして、治癒させる方法が明確となりました。それは、コップのしくみを制御して、あふれないようにすることです。コップの中の「情報」あるいは、「緊張」と「感情」を減らしてあげると、あふれなくなります。また、脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇を改善することが、問題解決になります。コップのしくみを制御するのに必要なのが、「リセットの習慣化」になります。

リセットの習慣化と平行して、60歳以上になってから発症した方では、脳細胞の疲労・老化、脳内物質の減少・枯渇が関与していることが多いため、脳細胞の疲労を改善したり、脳内物質の節約・増加を促す治療をします。

過敏性腸症候群では、さまざまな薬物療法が用いられていま。すべて、コップから「情報」あるいは「緊張」や「感情」があふれてしまった結果、顕現化してきた症状に対しての、対症療法が目的の薬剤です。そのため、一時期的に症状が抑制されることはあっても、完治することはありません。また、周囲の環境や状況に応じて、症状の増悪を繰り返しながら、だんだんと服用する薬剤が増えていったり、薬剤の効果が薄れてくることが多いです。

コップのしくみを制御する練習、リセットの練習が、完治(症状を制御する)させるための治療になります。


(1) 薬物療法

① 整腸剤(各種の腸内細菌剤)
② 安定剤
③ 腸管運動を抑制する薬剤
④ 消化酵素剤
⑤ 止痢薬

(2) 大脳皮質を疲労させない

大脳皮質の疲労を避けることが必要です。VDT関連の仕事の方は、1時間に1回休憩をとること、画面から眼を離すこと、席をたつこと、身体を動かすこと、体操することが必要です。なぜなら、身体を動かして、体の感覚に気を配ることは、旧皮質(古い脳)を使ってやり、大脳皮質が休息をとることができるからです。

(3) 「脳のくせ」に気づく
脳のくせに気づくことで、無意識におこる反応が改善していきます。

脳のくせは、常に
部分だけをとるくせ(全体をみようとしません)
違いだけをとるくせ(共通部分をみようとしません)
過去とつなげるくせ(部分と部分をつなぎ合わせて意味づけします)

をしています。そして、判断基準、価値基準を作って、比較・評価をするので、緊張・不安・怒りなどの感情を無意識に行うようになります。無意識でおこなっている脳のくせに気づくことで、無意識の反応がなくなっていきます。

(4) 大脳皮質を休息させる体操
人は、いろいろなことを一生懸命大脳皮質を使って考えています。これは「非現実」です。一方身体の感覚は、「現実」です。現実の時間を増やすことで、大脳皮質の疲労を減らすことができます。身体の感覚を感じる体操をすることが有効です。



(5) 緊張や感情をリセットする練習

コップの中にたまった、「緊張」と「感情」をリセットすることを習慣化します。リセットに熟達してくると、コップのしくみを制御することが可能となります。コップのしくみを制御して、「緊張」と「感情」があふれないようになると、機能性胃腸症の症状は、改善・消失します。そして、通院から卒業することが可能になります。

(6)脳内物質の減少・枯渇を改善する

毎日、最低1時間の日光浴をします。また、脳の思考(常に頭でぐるぐる考えている状態:非現実)から、体の感覚(現実)にシフトしている時間を増やすために、毎日1時間以上の体を動かす体操・運動、散歩が有効です。車の運転は逆効果です。また、TVやスマートフォン、パソコン作業などは逆効果です。60歳以上の方は、加齢にともなう脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇があるため、脳内物質を有効に活用する薬剤(SSRIやSNRIなど)が有効です。

□ まとめ

過敏性腸症候群は完治する(制御する)ことが可能です。発症のしくみが解明されているので、正しい知識と理解、正しいしくみをしってあげて、しくみに則って、服薬とリセットの練習を習慣化してあげることで、よくなります。今までよくらない、治らない、どこに通院してもよくならない、いろいろな方法を試してもよくならない、つらい症状に絶望されている方は、できる限り、早く、上記の治療を開始されることをお奨めします。ちゃんとよくなりますから安心してください。

新板橋クリニック

テーマ:健康 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

本当はこわいピロリ菌
新板橋クリニック

ピロリ菌感染を駆除することで胃がんを予防しよう

Version 2016.04

POINT
●ピロリ菌の感染が持続すると委縮性胃炎がおこる
●萎縮性胃炎が長期間持続すると胃がんが発生しやすくなる
●ピロリ菌のゲノム情報が、宿主の細胞に取り込まれると、胃がんが発生しやすくなる
●ピロリ菌を駆除して、萎縮性胃炎が改善すると、胃がんの発生が減少する(胃がんの発生を予防できる)

解説
(1) 萎縮性胃炎
●ピロリ菌なくして委縮性胃炎なし
ピロリ菌の感染率は、20歳以下で13%、20歳代で24%、30歳代で35%、40歳代で56%、50歳代で66%、60歳代で73%、71歳以降で74%となり年齢がますごとに増える傾向となります。ピロリ菌感染者では30歳以降では約85%に萎縮性胃炎を認め、一方ピロリ菌非感染者では4%程度にしか萎縮性胃炎は認められません。

●ピロリ菌なくして腸上皮化生なし
ピロリ菌感染者では、20歳代で10%、30歳代で27%、40歳代で34%、50歳代で48%、60歳以降で57%に胃粘膜の腸上皮への移行(腸上皮化生)が起こっています。

(2) 胃がん
●食塩の摂取量と胃がんの発生には関連があります。
ピロリ菌感染者で、食塩の摂取量が増加すると胃がんの発生率が増加することが知られています。

(3) ピロリ菌の駆除と胃がんの発生予防
●ピロリ菌を駆除することで胃がんの発生を予防できる可能性があります。
ピロリ菌の駆除をおこなうことで、駆除を行わない人より、分化型胃がんの発生率が3分の1程度に抑制されること、すでに委縮性胃炎や腸上皮化生が起こっている方でも除菌による胃がん発生予防の効果があることが報告されています。
ピロリ菌1

ピロリ菌2

ピロリ菌3

ピロリ菌4

ピロリ菌5

ピロリ菌6

ピロリ菌7

ピロリ菌8

ピロリ菌9

ピロリ菌10

ピロリ菌11

ピロリ菌12

ピロリ菌13

ピロリ菌14

ピロリ菌15

ピロリ菌16

ピロリ菌17

ピロリ菌18

ピロリ菌19

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ピロリ菌24

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ピロリ菌28

ピロリ菌29

ピロリ菌30


新板橋クリニック

テーマ:快適健康ライフ - ジャンル:ヘルス・ダイエット

機能性胃腸症
新板橋クリニック

●機能性胃腸症とは?

Version 2016年4月


下記のことで、「苦しい」「つらい」「なんとかならないか?」と悩んでおられませんか?

 むかむか気持ち悪い
 食欲がない
 胃がもたれる
 背中が痛くなる
 胃がはって苦しい
 胃がきりきり痛くなる
 おなかがはってぱんぱんになる

機能性胃腸症かもしれません。

● 機能性胃腸症

胃部症状(胃痛、胃もたれ、消化不良、背部痛、胃がはるなどの症状)がある方は多いと思います。上記の症状が続いていてなかなか治らない場合、胃の病気あるいは胃外の病気を心配され不安になると思います。胃の病気では、潰瘍やピロリ菌関連胃炎、胃がんが代表です。また胃外の病変では膵臓がん、胆石、膵炎などが代表です。内視鏡検査や超音波検査、採血検査を行い原因を調べます。しかし、実際に病気が発見される方は半数程度で、残りの半分の方では検査で異常が発見されません。そのため、病気が発見されない方では、神経性胃炎やストレス性胃炎などと診断されてきました。
最近になって、検査で胃に異常がなく、胃部症状を訴える方では、胃の消化機能の低下、胃から食物を排泄する機能の低下、食事をして胃が拡張したときの胃壁の過敏性の増加(胃の壁が伸ばされると苦痛を感じる)、胃粘膜の過敏性の増加などが指摘されるようになりました。そこで、検査で胃に異常がないにも関わらず胃部症状を訴える方を機能性胃腸症と呼ぶようになってきました。
機能性胃腸症の方では、胃部症状以外に排便異常(便秘や下痢)など腸の異常を訴える方もいらっしゃるため、胃と腸に連なる機能の異常と考えるようになりました。

□ なぜ症状がおこるのでしょう?

検査を行なって、胃の病気、胃外の病気が認められないにも関わらず症状が出現するため、現代科学(西洋医学)では、症状がおこる理由を明確に説明できません。ところが、さまざまな状況証拠や近年の脳科学、認識科学、心理学などの進歩で発症の明確なしくみがわかってきました。

それは、
 「何か」が症状を引き起こしている
 いろいろな部位に多彩な症状を感じる(認識する)
 頭脳労働者に多い
 特に、VDT作業者(パソコンを使って仕事をする人)
 頭であれこれ考えるくせの人
 緊張や感情(怒りや不安、緊張など)で症状が出現あるいは強くなる

ということです。

脳科学的に説明できることは、大脳皮質(新皮質)を酷使すると、脳細胞が疲れてしまうことです。そして、脳内物質(セロトニンやメラトニンなど)が枯渇してきます。大脳皮質の使いすぎは、更に交感神経の緊張を引きおこします。脳細胞の酷使・疲労、脳内物質の枯渇、交換神経の緊張で、脳細胞が誤った認識をすることで、機能性胃腸症が引き起こされてくる(症状があるように感じてしまう)ことがわかってきました。

年齢で観てみると、60〜70歳以降に発症した方は、長年の脳細胞の酷使、脳細胞の老化、脳内物質の減少・枯渇が関係しています。また、10代から50代までの若年者から中年までの方では、過剰な情報が5感覚を通して脳細胞に入ってくる、あるいは緊張や感情が過剰に蓄積することで、発症することがわかってきました。

一方、東洋医学では、機能性胃腸症状が1000年以上前から知られており、症状の起こる理由が「気」という用語で説明されています。

 何かとは「気」である
 「気」がうっ滞、逆流している
 「気」の流れを司る器官(肝)が不調である

「気」がうっ滞し、逆流すると、身体の感覚は、何かが逆流すると感じて、症状が出現します。「気」のうっ滞・逆流は、臍の上でおこることが観察されており、インドではチャクラ、中国では、経絡秘孔でしられています。

認識科学や心理学では、

緊張・不安・怒りなどの感情を引き起こす「脳のくせ」が、身体のくせ・反応を引き起こすことが観察されています。


そこで、現代科学と東洋科学を融合させて、機能性胃腸症の原因を解説すると、

 VDT(パソコン関係)の仕事を長時間するため大脳皮質(脳細胞)が疲労する
 緊張・不安・怒りなど「脳のくせ」で大脳皮質が疲労する
 あれこれ頭で考えて、考えていることがとまらない「脳のくせ」で大脳皮質が疲労する

そして、
 大脳皮質が疲労すると、脳内物質が枯渇してくる

そして、
 交感神経が過緊張する

そして、
 「気」が臍の上でうっ滞する
 怒りの感情、あるいは耐え忍ぶ感情が蓄積する
 「気」の流れを調和する「肝」が疲弊する
 「気」が上腹部に充満し、緊張状態が加味されて、腹部症状、胃痛症状、背部痛が出現する

という理屈になります。

□ 「コップのしくみ」で発症します

科学の進歩で、さまざまなことがわかってきたことから、21世紀の医療では、人間をコップにたとえます。人間という「コップ」には、いろいろなものがたまります。たまるものには、大きく2種類あります。1つめは、「見えるもの」、2つめは「見えないもの」です。コップにたまった「見えるもの」が、コップからあふれると病気になります。また、コップにたまった「見えないもの」が、コップからあふれてくると、心身の不調が顕現化してきます。そして、「見えないもの」とは、何か?というと、「情報」であり、「緊張」や「感情」になります。コップの中に、「情報」あるいは「緊張」と「感情」がたまっています。だんだん、増えてきて、あふれてくると、心身に症状がでてくるしくみです。これを、「コップのしくみ」と呼んでいます。どこに症状が顕現化してくるかは、個々の人によって違います。コップから「情報」あるいは、「緊張」や「感情」があふれてしまって、胃・上腹部症状が主体に顕現化した場合を、機能性胃腸症と読んでいます。

□ 症状はさまざまです

コップから「情報」あるいは「緊張」と「感情」があふれてしまって、心身の不調として顕現化してきているので、個々の方に応じて、さまざまな症状が出現します。また、60歳以上の方では、脳細胞の疲労と脳内物質の枯渇から、脳の誤った認識によって、さまざまなバーチャルな症状を感じます。

 おなかがはる
 胃がもたれる
 胃がはる
 胃が苦しい
 気持ちわるい
 あがってくる感じがする
 おなかが膨れて苦しい
 背中が痛い

□ 機能性胃腸症は胃酸分泌抑制薬では、よくなりません。

機能性胃腸症では、胃酸の分泌を減らす薬では症状が改善しない例がほとんどです。なぜなら、胃酸が原因ではないからです。不安を取り除く安定剤が一部有効なのは、脳の誤った認識や緊張・感情(不安・心配やいらいらなど)を抑制する作用があるからです。


□ 機能性胃腸症の治療

機能性胃腸症の発症のしくみである、「コップのしくみ」を理解することで、適切な治療方法、そして、治癒させる方法が明確となりました。それは、コップのしくみを制御して、あふれないようにすることです。コップの中の「情報」あるいは、「緊張」と「感情」を減らしてあげると、あふれなくなります。また、脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇を改善することが、問題解決になります。コップのしくみを制御するのに必要なのが、「リセットの習慣化」になります。

リセットの習慣化と平行して、60歳以上になってから発症した方では、脳細胞の疲労・老化、脳内物質の減少・枯渇が関与していることが多いため、脳細胞の疲労を改善したり、脳内物質の節約・増加を促す治療をします。


(1) 西洋的薬物療法

① 胃酸分泌抑制剤
② 胃機能改善薬
③ 消化酵素剤
④ 制吐剤
⑤ 胃粘膜防御剤

上記の薬剤は、機能性胃腸症に対しては、効果はほとんどありません。アコファイドなどの消化管機能改善薬は、若干の効果を認めることもありますが、しばらくすると症状は増悪することがほとんどです。
⑥ 安定剤(時に必要となります)

(2)漢方療法

機能性胃腸症の治療では、必須です。緊張や感情が蓄積している状態を改善します。漢方製剤を用いることで症状の改善や消失を期待できます。漢方製剤を服用しながら、完治させるために、「リセット」の練習にとりくみます(後述)。

(3) 大脳皮質を疲労させない

大脳皮質の疲労を避けることが必要です。VDT関連の仕事の方は、1時間に1回休憩をとること、画面から眼を離すこと、席をたつこと、身体を動かすこと、体操することが必要です。なぜなら、身体を動かして、体の感覚に気を配ることは、旧皮質(古い脳)を使ってやり、大脳皮質が休息をとることができるからです。

これから先が、機能性胃腸症を完治(正しくは制御する)させるために必要な「リセットの練習」になります。

(4) 脳のくせ(認識のくせ)に気づく:認識方法のリセット
脳のくせに気づくことで、大脳皮質の疲労を少なくすることができます。
脳のくせは、常に
部分だけをとるくせ(全体をみようとしません)
違いだけをとるくせ(共通部分をみようとしません)
過去とつなげるくせ(都合のいい部分をつなぎ合わせて意味づけします)

をしています。そして、判断基準、価値基準を作って、比較・評価をするので、緊張・不安・怒りなどの感情を無意識に行うようになります。無意識でおこなっている脳のくせに気づくことで、大脳皮質の疲労が少なくなります。


(5) 大脳皮質を休息させる体操
人は、いろいろなことを一生懸命大脳皮質を使って考えています。これは「非現実」です。一方身体の感覚は、「現実」です。現実の時間を増やすことで、大脳皮質の疲労を減らすことができます。身体の感覚を感じる体操をすることが有効です。

(6) 緊張や感情をリセットする練習

コップの中にたまった、「緊張」と「感情」をリセットすることを習慣化します。リセットに熟達してくると、コップのしくみを制御することが可能となります。コップのしくみを制御して、「緊張」と「感情」があふれないようになると、機能性胃腸症の症状は、改善・消失します。そして、通院から卒業することが可能になります。

(7)脳内物質の減少・枯渇を改善する

毎日、最低1時間の日光浴をします。また、脳の思考(常に頭でぐるぐる考えている状態:非現実)から、体の感覚(現実)にシフトしている時間を増やすために、毎日1時間以上の体を動かす体操・運動、散歩が有効です。車の運転は逆効果です。また、TVやスマートフォン、パソコン作業などは逆効果です。60歳以上の方は、加齢にともなう脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇があるため、脳内物質を有効に活用する薬剤(SSRIやSNRIなど)が有効です。

□ まとめ

機能性胃腸症は完治する(正しくは制御する)ことが可能です。発症のしくみが解明されているので、正しい知識と理解、正しいしくみをしってあげて、しくみに則って、服薬とリセットの練習を習慣化してあげることで、よくなります。今までよくらない、治らない、どこに通院してもよくならない、いろいろな方法を試してもよくならない、つらい症状に絶望されている方は、できる限り、早く、上記の治療を開始されることをお奨めします。ちゃんとよくなりますから安心してください。

新板橋クリニック

テーマ:健康 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

胃・食道逆流症
新板橋クリニック消化器センター

胃・食道逆流症

Version 2016年4月

下記のことで、「苦しい」「つらい」「なんとかならないか?」と悩んでおられませんか?

 げっぷが頻回にでる
 口の中がすっぱい
 舌がしびれている
 のどがひりひりする、いがいがする
 のどにつまった感じがしている
 食べ物がのどにつかえる
 胸が焼けるようにちりちり痛む
 胸が苦しくなる
 呼吸が苦しくなる
 すっぱいものがあがってくる
 背中が痛くなる
 胃がはって苦しい

胃・食道逆流症かもしれません。

胃・食道逆流症は、逆流性食道炎「食道炎型」非食道炎「NERD(ナード)型」の2つのタイプに分かれます。そして、内視鏡検査でタイプわけ診断をして治療を行います。胃粘膜の委縮がないか?ピロリ菌感染がないか?食道裂孔ヘルニアがないか?内視鏡で見て食道炎がないか?咽頭・喉頭炎がないか?の確認を行います。

「食道炎型」は、喉頭炎があることが多く、食道裂孔ヘルニアがあり、そして、内視鏡で食道炎を認めます。患者は年齢的に40歳以上が多い傾向にあります。
一方、非食道炎(ナード型)は、喉頭炎を認めず、食道裂孔ヘルニアがなく、そして、内視鏡で食道炎を認めません。また萎縮性胃炎がなくピロリ菌感染がありません。



逆流性食道炎(食道炎型)


逆流性食道炎(食道炎型)は今注目されている病気です。近年食事の欧米化が進み増えてきました。胃酸が逆流して、食道の粘膜を傷つけることによって、「胸やけ」や、のどの違和感、酸っぱいものがあがってくる、げっぷなどの症状が出ます。

食道は胃酸を防御する機能がないために、胃酸の逆流が繰り返されると炎症が起きてしまいます。「胸やけ」の症状を感じたときは、食道が炎症をおこしているかもしれませんので、早期に受診して、内視鏡検査と投薬治療を受けることをお勧めします。

□ 逆流性食道炎(食道炎型)とは

通常いくつかの原因が重なって、引き起こされます。

逆流性食道炎1


食道と胃のつなぎ目の部分は、食道下部括約筋と呼ばれる筋肉が弁の働きをして、胃の中のものが逆流しないようになっていますが、いろいろな原因で弁の働きが弱くなったり、加齢とともに弁の働きが弱くなったり、胃の手術などで逆流しやすい環境になってしまうことから逆流が起こります。弁の働きをしている穴を「食道裂孔」といい、裂孔がゆるむと胃の一部が食道の方へ持ち上がって、「食道裂孔ヘルニア」という状態になってしまい、さらに胃酸が逆流しやすい状態になってしまいます。

逆流性食道炎2


逆流性食道炎3


また胃炎や胃潰瘍などによって胃の働きが弱まり、食道へ逆流してきた胃酸を胃に戻せなくなって起こすこともあります。
近年、逆流性食道炎の方は増加してきていますが、その原因としてさまざまなことが挙げられています。

 胃酸の量が多い方(ピロリ菌保有者が減っており、胃酸の分泌量が多い方)が増えている
 外食が多く不規則な生活をする方が増えている
 食事が欧米化して、脂肪分が多い食事をするようになり胃酸分泌を刺激している
 食べすぎの方は胃内圧が上昇し、逆流しやすい
 姿勢が悪い(デスクワークの方)が増えている
 肥満が増えている
 タバコやアルコールがよくない
 腰が曲がってくの字になると胃が圧迫されて逆流しやすい
 ストレスがよくない
 睡眠時無呼吸の方はなりやすい
 夜遅い時間に、腹いっぱいの食事をするのがよくない

以上のことが原因となって、逆流性食道炎がおこるといわれています。上記がいくつも当てはまる方は、改善が必要です。

□ 症状はさまざまです
 胸やけ
 酸っぱいものが上がってくる
 胸がちりちり痛む
 げっぷがでる
 食べ物が胸につかえる
 のどがいがいがする
 声がかすれる
 咳がつづく
 吐き気
 胸の痛み(胸痛)
 背中の痛み
 血痰がでる

上記はすべて逆流性食道炎の症状です。のどから胸にかけて焼けるような症状、胸の痛みがある場合や、のどに酸っぱい水(胃酸)が上がってくることがあります。下を向いたときや、食べ過ぎた後や就寝後に症状が出るのも特徴です。ひどくなると、食べ物のつかえ感、胸痛や持続出血による貧血になることもあります。長く続く咳の原因が逆流性食道炎だったということもあります。
症状から逆流性食道炎が疑われたら、食道がんの有無、食道裂孔ヘルニアの有無、食道炎の程度を診断するために、内視鏡検査が必要です。

□ 逆流性食道炎の予防
胃内容物、胃酸の逆流をさせないことが一番の予防になります。生活習慣・食事習慣と関連しています。肥満をともなっている方の場合、最も有効な手段は、夜6時以降に食事をとらないこと、朝と昼の1日2食にすること、減量すること、になります。

 一度に食べ過ぎないこと
 消化の悪いもの(油こいもの・イモ類など)を食べすぎず、腹八分目を心がけましょう
 食後すぐに横にならず、就寝前の食事はとらないようにしましょう
 禁煙しましょう
 アルコール摂取をへらしましょう
 脂肪分の少ない食事を心がけましょう
 週2回以上の運動をして、内臓脂肪を減らし、肥満を解消することが大事です
 姿勢を良くしてすごしましょう
 ベルトやガードルで腹部を締め付けることは、できるだけさけましょう
 寝た後で症状の強くなる人は上体を高くして休むと良いでしょう


□ 逆流性食道炎の治療

薬物療法
胃酸分泌抑制薬が有効です。特にPPI(プロトンポンプ阻害剤)を服薬することで、99%以上の方は、症状を完全にコントロールすることが可能です。

(1) 胃酸の分泌を減らす薬
プロトンポンプ阻害剤(PPI)
ヒスタミン受容体拮抗剤(H2-blocker)

(2) 食道粘膜を保護する薬
マーロックス細粒
アルロイドG

(3)消化管運動改善薬
ガスモチン

(4) 漢方製剤

(5) 外科治療
PPIを服薬しても、症状をコントロールすることができない例が、1%弱程度あります。高齢者で亀背あるいは猫背のひどい方、胃切除後で食道・胃境界部の逆流防止機構が脆弱化している方、高度の肥満の方などです。これらの方たちでは、PPIを服薬しても、症状のコントロールが得られません。内視鏡検査を施行すると、PPIを服薬しているにもかかわらず、逆流性食道炎が高度(Grade A以上)です。また、顕著な食道裂孔ヘルニアを認めます。ときに狭窄をきたす例もあります。これらの例では、近年普及してきた、腹腔鏡的手技をもちいた、逆流防止手術(外科治療)が適応になることがあります。

食道炎型では、現在は効果的な薬が開発されています。早く治療を開始することが何よりも大切です。


非食道炎「NERD」(ナード型)



非食道炎(ナード型)は、喉頭炎を認めず、食道裂孔ヘルニアがなく、そして、内視鏡で食道炎を認めません。また萎縮性胃炎がなくピロリ菌感染がありません。内視鏡検査で異常を認めないにもかかわらず症状を認めることが特徴です。

20歳代から40歳代にかけて増加しており、また60歳以降の定年を迎えた方にも増加しています。

胃酸の逆流が認められないにも関わらず、症状が認められるため、治療に難渋するタイプです。通常の治療(胃酸分泌抑制薬など)では、症状が改善せず、また、さまざまな症状が出現して持続するため、「つらい」「苦しい」「なんとかならないか」と悩まれる方が多いタイプです。

□ なぜ症状がおこるのでしょう?

胃酸の逆流が認められないにも関わらず症状が出現するため、今まで現代科学(西洋医学)では、症状がおこる理由を明確に説明できませんでした。ところが、さまざまな状況証拠や近年の脳科学、認識科学、心理学などの進歩で、発症の明確なしくみがわかってきました。

それは、

 胃酸以外のものが逆流している
 「何か」が逆流しているように感じる(認識)
 頭脳労働者に多い
 特に、VDT作業者(パソコンを使って仕事をする人)
 頭であれこれ考えるくせの人
 比較基準・価値基準が固定され、認識する脳のくせの人

ということです。

脳科学的に説明できることは、大脳皮質(新皮質)を酷使すると、脳細胞が疲れてしまうことです。そして、脳内物質(セロトニンやメラトニンなど)が枯渇してきます。大脳皮質の使いすぎは、更に交感神経の緊張を引きおこします。脳細胞の酷使・疲労、脳内物質の枯渇、交換神経の緊張で、脳細胞が誤った認識をすることで、ナード型症状が起こってくる(症状があるように感じてしまう)ことがわかってきました。

年齢で観てみると、60〜70歳以降に発症した方は、長年の脳細胞の酷使、脳細胞の老化、脳内物質の減少・枯渇が関係しています。また、10代から50代までの若年者から中年までの方では、過剰な情報が5感覚を通して脳細胞に入ってくること、あるいは緊張や感情が過剰に蓄積することで、発症することがわかってきました。

一方、東洋医学では、ナード型の症状が1000年以上前から知られており、症状の起こる理由が「気」という用語で説明されています。

 何かとは「気」である
 「気」がうっ滞、逆流している

「気」がうっ滞し、逆流すると、身体の感覚は、何かが逆流すると感じて、症状が出現します。「気」のうっ滞・逆流は、臍の上でおこることが観察されており、インドではチャクラ、中国では、経絡秘孔でしられています。

脳認識科学や心理学では、

緊張・不安・怒りなどの感情などをひき起こす「脳」の認識のくせが、身体のくせ・反応を引き起こすことが観察されています。



そこで、現代科学と東洋科学を融合させて、ナード型の症状の原因を解説すると、

 VDT(パソコン関係)の仕事を長時間するため大脳皮質(脳細胞)が疲労する
 固定化された観点・価値基準から、自分と他人を区別して、比較・評価することで、緊張・不安・怒りなどを生み出す「脳のくせ」で大脳皮質が疲労する
 あれこれ頭で考えて、考えていることがとまらない、「脳のくせ」で大脳皮質が疲労する

そして、
 大脳皮質が疲労すると、脳内物質が枯渇してくる

そして、
 交感神経が過緊張する

そして、
 「気」が臍の上でうっ滞・逆流する
 臍の上から胃、胸、のど、頭まで逆流する
 「気」の逆流を、感覚で感じるので、逆流症状がでてくる
 実際には存在しない(実在しない)ものを、脳が誤って認識して、リアルな感覚を認識する

という理屈になります。


□ 「コップのしくみ」で発症します

科学の進歩で、さまざまなことがわかってきたことから、21世紀の医療では、人間をコップにたとえます。人間という「コップ」には、いろいろなものがたまります。たまるものには、大きく2種類あります。1つめは、「見えるもの」、2つめは「見えないもの」です。コップにたまった「見えるもの」が、コップからあふれると病気になります。また、コップにたまった「見えないもの」が、コップからあふれてくると、心身の不調が顕現化してきます。そして、「見えないもの」とは、何か?というと、「情報」であり、「緊張」や「感情」になります。コップの中に、「情報」あるいは「緊張」と「感情」がたまっています。だんだん、増えてきて、あふれてくると、心身に症状がでてくるしくみです。これを、「コップのしくみ」と呼んでいます。どこに症状が顕現化してくるかは、個々の人によって違います。コップから「情報」あるいは、「緊張」や「感情」があふれてしまって、逆流しているように感じる症状に対して、ナード型と名前をつけているのです。

□ 症状はさまざまです

コップから「情報」あるいは「緊張」と「感情」があふれてしまって、心身の不調として顕現化してきているので、個々の方に応じて、さまざまな症状が出現します。また、60歳以上の方では、脳細胞の疲労と脳内物質の枯渇から、脳の誤った認識によって、さまざまなバーチャルな症状を感じます。


 おなかがはる
 胃がもたれる
 胃がはる
 胃が苦しい
 気持ちわるい
 あがってくる感じがする
 胸やけ
 酸っぱいものが上がってくる
 胸がちりちり痛む
 げっぷがでる
 食べ物が胸につかえる
 胸が苦しい
 胸がちりちりする
 胸が痛い
 背中が痛い
 のどに何かがつまっている
 のどがきゅーーとしめられる
 のどがいがいがする
 声がかすれる
 血痰がでる
 夜眠れない
 頭痛
 頭がぼっとする

□ ナード型は胃酸分泌抑制薬ではよくなりません

ナード型では、胃酸の分泌を減らす薬では症状が改善しません。その他の西洋的な薬物療法は、効果がありません。なぜなら、胃酸が逆流しているのではないからです。不安をとりのぞく安定剤が一部有効なのは、脳の誤った認識や緊張・感情(不安・心配やいらいらなど)を抑制する作用があるからです。

□ 食道炎型と言われたけどPPIで症状が改善しない方、あるいは、ナード型と言われた方は、逆流防止手術を受けてはいけません

ナード型では、いろいろな薬物療法が効果がないため、治療に難渋します。また、安定剤を投与されることもありますが、安定剤でも症状が改善しない場合、逆流防止手術が行われることがあります。あるいは、食道炎型と間違って判定され、いろいろな治療を受けて、効果がないため、逆流防止手術が行われることがあります。先述のように、ごく一部の例を除いて、食道炎型では、PPIで99%以上の方で、症状をコントロールすることが可能です。PPIを服用しても症状が充分に改善しないときは、食道炎型ではなくナード型のことがほとんどです。上記の方たちは、切羽詰まって逆流防止手術を受けても、症状が改善しないため、その後も症状に悩まされます。「胃酸」が原因ではありませんので、ナード型の発症にしくみに則って、治療に取り組まれることをお奨めします。


□ ナード型の治療

ナード型の発症のしくみである、「コップのしくみ」を理解することで、適切な治療方法、そして、治癒させる方法が明確となりました。それは、コップのしくみを制御して、あふれないようにすることです。コップの中の「情報」あるいは、「緊張」と「感情」を減らしてあげると、あふれなくなります。また、脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇を改善することが、問題解決になります。コップのしくみを制御するのに必要なのが、「リセットの習慣化」になります。

(1) 西洋的薬物療法

西洋的薬物療法では、下記の薬剤がしばしば使われますが、効果はありません。効果が多少あるように感じても、ふたたび症状が悪化して、よくなったり、悪くなったりを繰り返しながら、症状が増悪していくことが多いです。薬物療法で効果がないときは、しばしば、安定剤が投与されます。一旦は効果が認められる例もありますが、だんだんと症状が再燃して増悪し、安定剤の数や量が増加して、症状のコントロールができなくなってきます。

(ア) 胃酸の分泌を減らす薬
プロトンポンプ阻害剤(PPI)
ヒスタミン受容体拮抗剤(H2-blocker)

(イ) 消化管運動改善薬
ガスモチン

(ウ) 食道粘膜保護材
アルロイドG
マーロックス

(エ) 安定剤(時に必要となります)

(2)漢方療法

NERD(ナード)型の治療では、必須です。緊張や感情が蓄積している状態を改善します。漢方製剤を用いることで症状の改善や消失を期待できます。漢方製剤を服用しながら、完治させるために、「リセット」の練習にとりくみます(後述)。

(3) 大脳皮質を疲労させない

大脳皮質の疲労を避けることが必要です。VDT関連の仕事の方は、1時間に1回休憩をとること、画面から眼を離すこと、席をたつこと、身体を動かすこと、体操することが必要です。なぜなら、身体を動かして、体の感覚に気を配ることは、旧皮質(古い脳)を使ってやり、大脳皮質が休息をとることができるからです。

これから先が、ナード型を完治(正しくは制御する)させるために必要な「リセットの練習」になります。

(4) 脳のくせ(認識のくせ)に気づく:認識方法のリセット
脳のくせに気づくことで、大脳皮質の疲労を少なくすることができます。
脳のくせは、常に
部分だけをとるくせ(全体をみようとしません)
違いだけをとるくせ(共通部分をみようとしません)
過去とつなげるくせ(都合のいい部分をつなぎ合わせて意味づけします)

をしています。そして、判断基準、価値基準を作って、比較・評価をするので、緊張・不安・怒りなどの感情を無意識に行うようになります。無意識でおこなっている脳のくせに気づくことで、大脳皮質の疲労が少なくなります。


(5) 大脳皮質を休息させる体操
人は、いろいろなことを一生懸命大脳皮質を使って考えています。これは「非現実」です。一方身体の感覚は、「現実」です。現実の時間を増やすことで、大脳皮質の疲労を減らすことができます。身体の感覚を感じる体操をすることが有効です。

(6) 緊張や感情をリセットする練習

コップの中にたまった、「緊張」と「感情」をリセットすることを習慣化します。リセットに熟達してくると、コップのしくみを制御することが可能となります。コップのしくみを制御して、「緊張」と「感情」があふれないようになると、ナード型の症状は、改善・消失します。そして、通院から卒業することが可能になります。

(7)脳内物質の減少・枯渇を改善する

毎日、最低1時間の日光浴をします。また、脳の思考(常に頭でぐるぐる考えている状態:非現実)から、体の感覚(現実)にシフトしている時間を増やすために、毎日1時間以上の体を動かす体操・運動、散歩が有効です。車の運転は逆効果です。また、TVやスマートフォン、パソコン作業などは逆効果です。60歳以上の方は、加齢にともなう脳細胞の疲労、脳内物質の減少・枯渇があるため、脳内物質を有効に活用する薬剤(SSRIやSNRIなど)が有効です。

□ まとめ

ナード型は完治する(正しくは制御する)ことが可能です。発症のしくみが解明されているので、正しい知識と理解、正しいしくみをしってあげて、しくみに則って、服薬とリセットの練習を習慣化してあげることで、よくなります。今までよくらない、治らない、どこに通院してもよくならない、いろいろな方法を試してもよくならない、つらい症状に絶望されている方は、できる限り、早く、上記の治療を開始されることをお奨めします。ちゃんとよくなりますから安心してください。


新板橋クリニック消化器センター

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